紅の指輪の少女

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 「誤魔化しても無駄っ」  「拓海の事好きなの、勘でわかるんだから」  彩名は諦めた。熱いままの顔をそのままにし、2人の冷やかしを受け入れた。  「私が祭り来るのわかってて、宮沢君誘ったの?」  「えっ? 違う、たまたまよ」  「ちょうど暇なのが宮沢しかいなかったの。他は部活とか里帰りしてるし、佐久からここまで40分かかるしね」  「……ふ~ん」  「邪魔者いないし、今日宮沢に……」  「何言ってんの!? 準備出来てないし」  「だよね、今日はお祭り楽しもう!!」  香織が、会場の中央の方に顔を向けた。そして、何かを見つけた様子で2人に言った。  「ねえ、もう挨拶始まってるよ!!」  「何?」  「カラオケ大会!!」  「もう始まってるの!! 彩名、観に行こ!!」  「今日、友達が出るんだよ!!」  香織を先頭に瑠璃が彩名の手を引いて、会場の中央に向かった。
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