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ブオン!ブオン!ブオン!
私が振り上げるタイミングで草原に道ができる。
そこら辺の木でもこの威力。一瞬で草刈りができちゃうから、開墾もあっという間でつまらない。
ゴブリンちゃん、青年、少女は口をあんぐり開けて腰を抜かした。
(これ、魔力も体力ゲージも減らないんだけど)
私は呆れながら、その輪に加わった。
「何かトラブルでもありましたかー?」
青年がゴブリンちゃんを竹刀で指し、説明する。
「このゴブリンたちが、サーシャに意地悪をするんだ」
ガァァァツ!ギィィィィッツ!
「ひいっ!」
ゴブリンちゃんの咆哮ごときで、青年は私の後ろに隠れた。それに続いて、少女も私の後ろに隠れる。少女は上目遣いで『怖い』と青年を見つめ、青年は顔を真っ赤にして『大丈夫だよ』と頭を撫でた。
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