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その姿を見たヒョロヒョロの青年は、『僕もやります!』と私に竹刀を振り上げた。
「青年。チャンスは一度きり(卑怯者は生理的に無理)。一から修行して鍛えなさい」
横からゴブリンちゃんが殴りかかる。隙を狙うのはモンスターとして及第点だけど、相手は私。私はゴブリンちゃんにテレパシーを送る。
”殴りかかった勇気は認めてあげるけど(私相手にようやるわ)。消されたいのかしら”
ガアアア!
恐怖で顔が歪んだゴブリンちゃんは逃げていった。野生の感って鋭いからね。この青年も潔く諦めないかしら。
あまりにしつこいので、私はあの人を呼び出した。
「まったく。ゼノっ!いるんでしょっ!」
「そりゃあ、威圧スキル発動されたらねー」
マッチョパニクり少女横の空気が歪み、ゼノが姿を現した。
【エルフ:この世界で一番魔力の高い種族(私よりも下)。生活拠点は謎。未契約のエルフは会えるだけで奇跡。気に入った国と契約して、生涯その国の繁栄に尽力する。長寿】
つまり、ゼノは私を監視する立場で厄介なイケメン(?)ストーカーだ。
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