23人が本棚に入れています
本棚に追加
キャラバンの視界に入らないよう空飛ぶ絨毯を飛び降りて、マンドレイクの上に着地する。
「ギャアアアア!」
ちょっと土をえぐったぐらいで悲鳴を上げるマンドレイク。なんでマンドレイクだけマンドレとかドレイクとかの略語じゃないのと思いながら、般若の形相でマンドレイクを睨んだ。
「ああん?」
「キュウン」
「チッ。カワイイじゃないの。あっ、ゴーストまたねー」
怯えたゴーストを一時的に解放して、マンドレイクを右手に一緒に散歩。
「ギエエエエエエッ!」
今度は悲鳴。
「ちょっと、あんたの叫び声は響くから気付かれたじゃないの。まっ、威圧スキルを発動しなくとも、本能で理解する生き物は嫌いじゃないけどねー」
私は両手をあげてマンドレイクを見せびらかしながら、キャラバンに手を振った(マンドレイクを素手で持つと手は腐り、悲鳴を耳元で聞くと、通常は死ぬらしい)。
最初のコメントを投稿しよう!