◇04. お隣さんの、包容力。

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 彼。引っ越してそんな……多分、一週間も経ってないはずなのに。きちんと整頓されている。よくある韓国系〇Tuberみたいに、打ちっぱなしのコンクリートの壁を活かして、白い家具や、背の高い観葉植物が置かれており。――極めつけはででんと置かれた白いドレッサーだ。……これ。彼用だよねえ? 「ふふふ」とわたしを、白いドレッサーの前に座らせた彼は、「この特等席にひとを座らせたのは初めてなんだよ。……よぅし。どんな感じにしよっか?」  美容師さんごっこ、かいな。「先ずはこのパンダをどうにかして頂きたく……」 「だね」するり、と、また、彼の指先が頬を伝う。それだけでびりりと――からだの芯が痺れたようになってしまう。恐るべき。ゴッドハンド。誰ですか加〇鷹を呼んだのは。「いまお化粧しても、お風呂入るから落としちゃう……そっか、軽めにするといいかもね」
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