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「結愛の。えっちな声……聞かせて。感じてる顔……もっと……見せて……」
そうして敏感な部分を貪られる。存分に。ひときわ、高い声をあげた。されど、彼に、止める様子はない。むしろ、加速する一方だ。――駄目だ。
「駄目。声、……我慢出来ないよ……っ」わたしが必死に彼にしがみつくと、彼は、余裕の笑みを見せた。「わけわかんなくなっちゃって」と彼は言う。
「今夜は、ずっとずっと、結愛のことを、離さないから。何度でもいかせてあげる……」
宣言通り、その夜、広大は、わたしのことを、離さなかった。
* * *
「――い。五十一歳……!? 広大が!?」
「ごめん。年齢詐欺で」竹野内もびっくりだわ。この男、わたしよりも年上だったのか。「よくね。二十代に間違えられるから……ほんとごめん。普通に昭和の男なんだわ。明治でもないけど」
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