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へぇえ、あんなイケメンが相手なんですか、と、感心したかのように言う。悪い気はしない。むしろ、大歓迎。
「小林くん、もう、来週じゃない。……こころの準備はどう? ……まぁ」言ってわたしは微笑み、「ひとの弁当に突っ込みを入れているくらいだから、余裕綽々なんでしょうけれど」
「いやいや」と顔の前で手を振る小林くんは、「全然っすよ。当日、足、がっくがくっすよおれ多分。……コケたら笑ってやってください」
* * *
「あぁ。……小林さまご夫婦ね。そうだね。来週が本番だよね」
何気なく。
普通に、広大ん家で、向かい合ってご飯を食べることの幸せ。うぅーん。たまらん!! ……広大って。
ほんとに、イケメン。
イケメンは三日で飽きるとか言うけれどあんなのは大嘘だ。何百回、何千回見ても、飽きない。「そうそう。小林くんっていつもわたしのことをいじってくれる頼もしい営業なの。……可愛がってあげてね?」
「……エントランスで見た彼だなぁと……なんで……気づかなかったのか……」
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