始まり

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始まり

   GH=ジャイアント・ヘッド  この世の全てが終わってしまえばいい  そんな事を考えたことはないか?  その思考を停止することが出来ず  こんな世界なんてどうなろうと知ったことではない!  と叫びたくなったことはないか?          =GH=        始まり  午前八時半の初夏の曇空は、この頃の暴力的暑さを反映して、生暖かい蒸気の中にたたき込まれたようだ。  これじゃ真っ昼間とかわらないよ。  と、薄寝ぼけた頭で呟き、携帯の画面を見る。 「なんで外に出ても電波が繋がらない?」  俺はその場で何かに取り付かれたようにクルクルと回ってみたり、携帯を高くかざしたりして、電波を探したが、まるで反応がない。  仕事先に次のシフトの人間が一時間以上現れない事を連絡しなければ。  しかし、場所を少し移動しても、画面のアンテナはまるで立たない。  昨日から入った謎の仕事は、横須賀の中心地に立つタワーマンションの地下にある妙な施設で、ガラス越しに大きな発電機のような物が正常に作動しているかをチェックするだけの、実に退屈で恐ろしいほど単純な作業であった。  が、それにしても回線トラブルなのか、いっこうにスマートフォンのアンテナマークが表示されないのは何故なんだ。  とりあえずマンションの一階に併設されているコンビニに入って、何か対策を考えようとした時に初めて違和感に気がついた。 「街に誰も居ない・・・」
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