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わたしは時々恐ろしい夢を見る。
オレンジ色の提灯に明かりがぽつんと灯りオレンジ色の暖簾には『ご飯屋』と書かれた定食屋。そして、包丁から血が……。
血がぽたりぽたりと……。
「ああ、あんな夢なんて思い出したくない」
わたしはぶんぶんと首を振り嫌な恐ろしい気持ちを振り払う。
最近嫌な夢ばかり見る。 ストレスが溜まって疲れているのかもしれない。
きっと、そうだ。考えるのはよそう。わたしはゆっくり深呼吸をした。
「亜沙美、早くしないと遅刻するわよ」
階下からお母さんの声が聞こえてきた。
「は~い」
わたしは明るい声で返事をした。
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