2 かわいい彼

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2 かわいい彼

あ の日は0時をまわっても、私は一人だった。 い つまで待っても彼からの連絡がない。 う とうとしながら待っていたが、限界かもしれない。 え いっと目覚ましに立ち上がったとき、彼がようやく帰宅した。 お そいよ、と言いかけて言葉を飲み込む。 か ばんを放り投げるようにして、彼はソファーに倒れ込んだ。 き になってのぞきに行くと、ぐったりと目も閉じている。 く るしいのかと心配していたら、かすかに声が聞こえてきた。 け っこうつらそうな声で、ごめんと彼はつぶやいた。 こ んな彼は初めて見る。
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