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次の日。とにかく僕はいろいろ調べてみようと思った。 中学校とは、主に三つの要素で成り立っている。それは、「授業・部活・行事」 この三つは常に互いに関係・干渉しつつ、中学校の大翼を担っている。 だか、近く大きな行事はないようだ。 また、授業は先日受けた。が、特に大きな情報は得られなかった。 ということは、残るは部活。今日はそこに行ってみようと思う。 で、発覚するのが、僕は何部かということ。 とりあえず、僕は後藤に聞いてみた。 「え、翔太って呪術部だろ?」 は? じゅ、呪術? それ何する部活!? 「いや、俺は知らねえよ。でもお前、入学直後から、『僕は呪術部に入りたい!!』と言って聞かなかったんだからな。」 その僕(に似ている人)は、物好きなのか? それにしても、後藤は僕と同じ部活には入らなかったんだな。 それを聞くとどうやら、部活にゲームの時間を奪われるのが嫌だったそうだ。 ・・・・・・ とにかく、呪術部か。はあ~ 放課後。とりあいず、東匠に連れられて、部室にいってみた。 僕が何の気兼ねもなくドアに触れようとすると、東匠に慌てて止められた。 「だめだよ!!呪文を唱えずに、部室に入っ たら、神アウストラロピテクスの怒りにふれちゃうよ!忘れたの?」 ・・・・・・アウストラロピテクスって、神だっけ。アフリカで生まれた猿人のことじゃなかったっけ。 まあそれは置いとくとして、東匠は何やら呪文を唱えている。 「@#&%$*¥」 そうすると何とドアが勝手に開いたー(いや、僕は見たぞ。中の人が隠れてこっそり開けているのを) すると中には五人ほどの人間がいた。一人は椅子に縛り付けられ、目隠しされていたが。 て、あれ、捕らわれてるの、うちの担任の先生じゃん。なぜ、あんな目に。 名前は西郷さいごうたけし。年齢は30代と中年。普段は生徒に優しく、授業もおもしろいのだが・・・・彼がなぜ? 僕が怪訝そうな顔をしていたからか、東匠が答えてくれた。 「ああ、西郷先生はうちのクラスの担任だけど、この部活の顧問でもあるんだよ。生徒同士で呪いをかけ合うのは校則で禁止されているから、かわりにいつも先生に呪いをかけてるんだ。」 ・・・・・・なんと不憫な。 中に入ると先輩のような人が僕と東匠に向かって告げた。 「あと来てないのは金田だけね。」 金田?誰の事だ? 僕が聞くと、東匠は大きくため息をついた。 「・・・・・・来れば分かるよ。」 ん?珍しく答えたくなさげだな。 まあいい。待つとしよう。 しばらくすると、部室の扉が破壊された。(この扉って開けるときに呪文唱えないと、神アウストラルピテクスの怒りに触れるのではなかったっけ?) すると部室の中に、黒服の男40人が入ってくる。うわ、何事だ? 「お嬢様、ご到着にあられます。」 黒服の一人が静かに言う。 すると中からだろうか、女の声がした。 「ご苦労。NO1。」 その言葉で黒服の人達は、一歩後ろに下がった。なんだこれ、軍隊か? そして中から、一人の女子生徒が出てきた。 「それでは、呪術をはじめよう。私がこの部活の資金を出して差し上げているのだ。失敗するなよ。」 ・・・・・・ 僕も東匠に聞いたのだが、お前、僕たちと同じ一年生じゃなかったのか?なんで、先輩方より偉そうにしてんだよ。 とまあこんな感じで、呪術の儀式が始まった。 「#*+><=~、&%+$%~、”?_*+‘‘‘~」 いや、正確に言えば呪術ではないな。何かの宗教みたいだ。 金田、という女ついて、結局あまりよく分からなかったので、部活がおわってから東匠にくわしく聞いた。 金田富子(かねだとみこ) 一番の特徴は、何といっても家の経済力。某巨大企業のお嬢様で、父が会長、兄が後継者だそうだ。 その資産はなんと日本の国家予算の4倍!! そのため、お金の感覚は、我々庶民とは一万倍ものずれが生じる。 例えば、彼女の一か月のこづかいは5000万円だ。 これは、我々庶民高校生のおこづかいの平均が約5000円ぐらいだということからも、よく分かる。 また、金田が某巨大企業のお嬢様だということから、普段黒服の男40人が護衛についている。その男達はNo1~No40と呼ばれている。彼らには次のような能力がある。 No.1→→時間停止。好きなだけ時間を止められる。ただし、一度止めたあと、再び時を流せば、止めたのと同じ時間が流れるまで、時間は止められなくなる。ちなみに社長を兼任している。 No.2→→創造。何でも作ることができる。副社長を兼任している。 No.3→→無敵。どのような敵でも、一撃で倒すことができ、どんな相手の攻撃もきかない。大幹部会員。 No.4→→完全不明。 No.5→→即死。彼の目に入ったものは死ぬ。大幹部会員。 No.6→→夢・幻想。人の行っていることを夢であったことに書き換えられる。大幹部会員。 No.7→→確率。相手の運が最悪になり、自分は運が最高になる。大幹部会員。 No.8→→超次元。いろんな異世界を行き来できる。ただしこいつが死ねば全世界が滅ぶ。大幹部会員。 No.9→→不死身・不老不死。文字どおり。大幹部会員。 No.10→気弾。文字どおり気弾を撃てる。大幹部会員。 No.11→輪廻転生。死んだ瞬間に別人となって蘇る。中間管理職の長。 No.12→→空間断絶。空間と空間を分ける。中間管理職の副長。 No.13→→戦闘技術。世界一の指揮能力を誇る。中間管理職。 No.14→→縮小。1mmまで小さくなれる。中間管理職。 No.15→→分身。好きな2乗の数に分身できる。最低2人。中間管理職監視員。 No.16→→鏡。中間管理職。 No.17→→影人間。影の中に潜み、攻撃できる。中間管理職。 No.18→→体力吸収。文字通り。中間管理職。 No.19→→暴食。何でも食べれる。中間管理職。 No.20→感情操作。中間管理職。 No.21→第三眼。正社員の長。 No.22→精神操作。正社員の長の右腕。 No.23→電気。正社員。 No.24→磁石。正社員。 No.25→人工知能。正社員監視係。 No.26→剣召喚。彼の召喚した剣は、落ちる。正社員。 No.27→最強を名乗る謎の男。名乗るだけで実際はそこそこ・・・ No.28→拳法使い。正社員。 No.29→年齢変化。自分の年齢を1歳~999歳 まで変化できる。正社員。 No.30→→魔法使い。正社員。 No.31→→拳使い。バイトリーダー。 No.32→→スキップ。スキップで敵の攻撃をかわす。バイトサブリーダー。 No.33→→甲羅。かなり強い攻撃でない限り、砕かれない。ただし、砕かれれば死亡する。アルバイト。 No.34→→軟体。No.33の逆で、ぐんにゃぐにゃ。アルバイト。 No.35→→肩幅変化。自分の肩幅を1mm~1000kmまで変化できる。ただし、彼が動くと被害が甚大になる。アルバイト。 No.36→狙撃。どれだけ遠くの人でも狙撃できる。ただし、敵が1km以内に近づくと自害する。アルバイト。 No.37→水泳。ただ泳ぎがうまい一般人。 No.38→針。周囲に針を飛ばす。アルバイト。 No.39→I CAN FRY。ただ空を飛べる一般人。 No.40→勇気。敵に向かって突進する。武器を持つことはない。いつも打ち取られる。アルバイト。 以上が金田の護衛の紹介である。 ただし、金田は部員にとても嫌われている。 莫大な資産に対しての妬みというのもあるだろうが、それ以上に大きな理由があるようだ。 それは、彼女の他の部員や先輩に対する扱いだそうだ。 「金田は、財産がたくさんあるのに、僕らに対しては全然金を使ってくれないんだ。例えば旅行のお土産、あいつはしょっちゅう旅行にいくのに、お土産はほとんど買ってくれないし、買ってくれても一万円以下だ。あいつにとっての一万円は、我らの一円に等しい。じゃああいつにとって僕らは一円以下の価 値なのか!?」 はあ、まあ分からないでもないが・・・・・ 僕はたまにお土産買ってくれるだけでも嬉しいんだけどね。
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