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そうか、やはり彼女もなのだ。 その瞬間オレは肩を落とし、ホッとした。 「ちょっと話そう。ここじゃ落ち着かない。校庭行こうか」 と言うと 「うん」 と彼女は頷き、オレについて来た。 2人、校舎の前の花壇のブロックに座った。 「実は1時間目の休み時間、話しかけようと思ったんだけど関村さん、出てっちゃったから」 オレがそう言うと 「あ、ゴメン。信じられなくて、学校の色んなトコ、見て回ってた。やっぱり私って、周りから見て判るほど、挙動不審だったんだね」 彼女は申し訳無さそうに、少し、はにかんだ。 オレはすかさず本題に入った。 「オレの場合サ、今朝起きたら、高校まで住んでた実家の勉強部屋へいる訳よ。そんな訳ねーって。オレ今、Y市でアパート住んでんだから。だってもう仕事も勤続17年、ベテランの35だぜ」 とそこまで喋ると、彼女は待ってられないと言う風に割って入った。 「アタシもそう。今は結婚して、T市で、ダンナと2人で暮らしてるのね。それなのに朝目覚めたら実家だったの」 と言う彼女の話しをまとめると、 彼女は中学卒業後、S女子高校に進学。 そこを卒業すると、隣市の工務店に入社。 総務課で事務作業を行っていたが、28歳の時、同社に1人の男性が中途入社して来た。 年は2つ上のその男性と付き合い始め、2年後、30歳の時に結婚。 それで会社は寿退社した。 現在、結婚後5年たったが、子供はできず、ダンナとマンションに2人で暮している。
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