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別れたと言うか、振られたのだけれど。
「関村は?今、幸せって感じてる?」
「幸せぇ〜…うーん…どうかなぁ〜。子供でも出来たら違うんだけどね」
「ダンナとは別に問題無いんだろ?」
「うん。上手く行ってるとは思う。仕事休みの日は2人で色々出掛けてるし。ただもう、フラットな日常だし、それがイイか悪いか判らないな」
「イイんじゃないの?結婚生活が長くなりゃ、そうなると思う。オレ結婚してないから、偉そうなこと言えないけど」
「新たな発見とか刺激はない」
「オレは好きな人と居れるだけでイイと思うな」
「だってもう好きとかって言う感情は薄れてるよ。でも離婚とかは全然考えてないけど」
「なるほどー。そうなるか」
「何処もそうじゃない?」
「でもうらやましい」
「笠井君は?休みは何してるの?」
「オレは休みっつったら、パチンコか釣り行くか」
「釣り、イイじゃん。ウチのダンナはソッチ系は興味無いらしく、もう海なんて何年も行ってないよ。私も釣りとかしたいな」
「釣りは楽しい。でも、なんか虚しい…」
「フリーって言うのもイイわね。誰に気兼ねなく行動出来るし」
「それはある」
と言うやり取りは、見た目、中3のする会話じゃないなと滑稽に感じた。
そんな感じでトークしながら彼女の家についたが、彼女は家に入らず、玄関先で、いっときしゃべった。
気付くと6時半を過ぎていた。
「もう帰らないとなー」
帰宅部なので、普段は4時頃帰っているのだが、遅くなると母になんて言われるか判らない。
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