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それには・・・ビックリした・・・。 こんなタイミングで言われると思わなかったし・・・ それに・・・ それに・・・ そう言われてしまったことが、悲しかった・・・。 悲しかった・・・。 凄く・・・ 凄く・・・ めちゃくちゃ、悲しかった・・・。 この人の胸の所、動かせない私の小さな握り拳・・・ どんなに力を込めても動くことはない・・・。 そんな無力な小さな小さな握り拳を、痛いくらい握り締めた・・・。 「こんな感じの的場さんには申し訳ない限りだけど、ガンガンいかせてもらうから。」 その言葉には驚いて、思わず顔を上げてしまった。 この人は面白そうな顔で笑いながら私を見下ろしている。 「採用活動が終わると同時に俺の派遣も終了する。 それまでだから。 俺にはそれまでしか時間がないから。 でも、それまでだったら時間があるから。 申し訳ないけど、ガンガン攻めさせてもらう。」 そんなことを・・・ どこかスッキリした顔で、言った・・・。
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