文豪が泣く

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 新年を迎えた彼に天上からの手紙が届いた。トルストイの分身たちが天上から降りてくるという。分身のひとりが彼を訪ねてくるとのこと。トルストイは日本語で会話できるので心配することはない。宗谷岬を訪れたいので案内してもらいたいとのこと。彼の分の航空券が同封してあった。  間もなくしてトルストイの分身が訪ねてきた。一般の人たちにはトルストイの分身が見えないので内密にするようにとのこと。二人きりの時だけ会話できる。一般の人にはトルストイの分身の声は聞こえない。念のため携帯電話に話しかけている動作をするといいとのこと。  手紙に同封されていた航空券を利用して彼は宗谷岬に移動する。トルストイの分身は彼についていく。宗谷岬での出来事は拙作『海が泣く』にしたためることにする。
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