新聞部活動日誌③ 何かむかつく(陸上部)

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「部長」 「何だ」 「うちの学校に陸上部ってありますよね」 「あるとも」 「何か、全然活動している所を見たことないのですけど」 「でも、データ上には存在している」 「しかし、活動している所を見たことはない」 「気になるのか」 「はい。もしかしたら、活動費の不正受給を行っているかもしれませんし」 「よし、次はその記事で行こう」 「分かりました。ところで、部長」 「何だ」 「そのルームランナー、壊れていますよ」 「活動ですか」 「はい。ここ、一年ばかり、活動している姿を見ていない人が大勢います。これについて、何かしらの弁解はあったりしますか」 陸上部の部室は体育会系とは思えないくらい広々としていた。至る所に、トレーニングマシンが置かれていたが、部員の誰も使っている人はいなかった。皆ゲームをしたり、お菓子を食べたり、本を読んだりしていた。 「まず言わせてくれ。我々はちゃんと陸上部らしく、毎日走っている」 「それは早朝とか深夜とかにですか」 「いや、違う」 「では一体」 「今も走っているよ。俺だけじゃなく、君も」 「え」  新入記者は自分が何を言われたのか分からなかった。 「走っているって、どこを」 「人生と言う名のロードをさ」
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