この『愛』の証明の仕方

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この『愛』の証明の仕方

 幸せってなんだろうか、と時々思う。 「ん…? 茉弥、起きてたの?」 「なっちゃん。おはよ」  ダブルベッドの上。  私のすぐ隣で、なっちゃんはうっすらと目を開けた。それから私達の距離をもっと詰めて、ぎゅうっと私を抱き寄せる。  ダブルベッド買った意味なかったじゃん。ーーー毎晩、そう言って笑い合う。私達はいつもぎゅうぎゅうに引っ付いて寝るので、シングルベッドで十分だった。  名残惜しさに私もぎゅうっとなっちゃんを抱き締め返してから、可愛い花柄の布団カバーに包まれた羽毛布団を捲り、ベッドから降りる。  遮光カーテンを引くと、もうすっかり朝日が昇っていた。 「んぁ、眩しい~。死んじゃうぅ~」 「吸血鬼かーい」 「んふふ、せいかーい!」  振り返ると、楽しそうに笑うなっちゃんの顔が朝日に照らされてきらきらと光っていた。勿論、それは比喩だけど。 (…………好きだなぁ………)  目を細目ながら、思う。  幸せって、きっと、こういうことだ。 「なっちゃん、朝御飯は何食べたい?」  今日も始まる。  私達の、幸せな日常。
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