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40 最終決戦 Ⅱ By 千秋
未来人の攻撃が、私たちの命を奪おうと牙を剥く。
もうダメだ。そう思った時に脳裏に浮かんだのは、春花の笑顔だった。
……春花、ごめん。ここまでみたいだ。
その時だった。
──私、守ってるから。千秋は前に進んで。
あの日の春花の声が聞こえた。
刹那、彼女の形見である指輪が薄紅色に輝き、桜吹雪が私たちを守った。
春花の、『桜壁』──!
……そうか。そうだったんだね。
春花、君はずっと、僕のことを守ってくれてたんだね……。
涙が、一筋頬を伝った。
毒で苦しい体に鞭を打って立ち上がる。
春花が見てるんだ。負けられない。
この勝負、絶対に僕たちが勝つ!!
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