ある意味、初めての夜

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「私、切りましょうか?」 と和香は立ち上がった。  いろいろとお世話になったので。  感謝を込めて、するするっと林檎をうさぎにしたり、花にしたり、市松模様にしたりすると、 「すごいじゃないかっ。  お前にそんな細かいことができたとはっ」 と耀は驚く。  いや、私、どんなイメージなんですか、と思いながら和香は言った。 「昔、田舎の食堂でバイトしたときに習いました」 「そういうのできるとバイト代上がるとかあるのか」
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