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「……俺の家が知らないうちに、お前の妄想により、蹂躙されていたとは」
図書館に入った耀は、たまたま和香と同じ棚を眺めていた。
旅に関する棚なのだが。
……あくまでも、たまたまだ。
「いえいえ。
素敵な家だな~と思って眺めていただけですよ」
そんなことを言いながら、和香は銭湯の本などめくっている。
そんな和香の横顔を見ながら、耀は思う。
……あの家が好きか?
では、住んでいる人間はどうなんだ?
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