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「初めまして、ボクの名前はミルド・ウォーティ。ここ、第三作戦室で、行う今回の作戦を取り持つ事になった。以後よろしく。」
ミルド・ウォーティ…フォレスト大佐によると、剣はダメダメらしいが、作戦を立てる時や指示を出す時にとても正確で適している為こうしてリーダーになるそう。
「ミルド、折角カッコいい感じで挨拶したのに…そんな寝癖ついててヨレヨレな服だとみっともないわよ?」
そう言った彼女は、フォレスト大佐が言うに、ミルドの幼馴染。弓兵に引けを取らない程の弓の腕前なんだそう。名前をナナミ・アルフォートと言う。
ナナミなんて名前珍しくて他では見たことがない。だが、どこか懐かしい…そんな名前だ。
ミルドの説明によると、オレは後戦で負傷者を運ぶ事、前戦の戦況を伝える事が仕事のようだ。
しかしオレはこの戦争に出た事を深く、後悔する事になる。とても深く、深く、オレの心に残り続けることになる。
戦争理由は単純なモノだった。
ここ、ワルキューレ・レゾナンスの技術を盗もうとした北国の「イヴェールネージュ」だ。
イヴェールネージュが盗もうとした技術はロボット工学についてのこと。
後にミルドに聞いた事だが、イヴェールネージュは北国なだけあり、極寒なんだそう。更に技術はあまり発展しておらず、家の無い人や貧しい人達が凍死してしまう事もあったそうだ。そんなイヴェールネージュで生きていくためには、暖かくしている必要があるわけだが…ワルキューレ・レゾナンスはそのロボットに部屋を、モノを、ヒトを、温めたり暖かくしたりと活気的アイテムがある。
「そりゃイヴェールネージュも欲しいよね、でも、盗むのはダメだ…」
戦争理由は…そんな本当に単純なものだったのだ。
「弓兵がこっちを狙ってるぞ!」
「お前、盾はどうした!」
「負傷者が出たぞ、おい、道を開けろ!」
初めての任務は、初めての戦争は、初めてのヒトの血のにおいは…初めて…人を殺したこの感触は、覚悟があったはずなのにオレをおかしくしようとしてくる。
イヴェールネージュの兵士が攻めてこれば切り捨てて殺す…。
そして戦況をフォレスト大佐をはじめとする前戦組へと伝える。
シュミレーションはした。ミルドやフォレスト大佐に聞いた戦争で起こる事を聞きながら。
でも何なんだ、これはっ…「人を殺す」その行為がもう精神的に大ダメージだ。
まだそれは覚悟の上だから良い。ダメなのは敵国兵だ。
肉体的には兵士と変わらないが、剣の持ち方、姿勢、決めつけは剣技、舞い方。この兵士たちはきっと一般人なのだろう。兵士にならなくたって体格の良い人はいるし、そうでなくてはいけない仕事はあるからな。その証拠なのだろうか。
「死にたくない」
「殺したくない」
その声を聞く、剣技には迷いがあり、戸惑う間に殺される。それを見ているだけでオレは耐えられなかった。
「戦争って、みんなこんな感じなのか…?」
そうならオレはこの道を選んでも良かったのか?
「危ない、フォルトっ…!」
…えっ…?
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