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その瞬間、僕は目を閉じた。
まもなく僕の全身は、実に奇妙な変化をしていくようだった。
周りの温度も、急激に下がった気がした。
僕は、思い切って目を開けた。
視界は奇妙だった。
ボヤー‥‥としていて、呼吸の仕方も変だった。
視線を移すと、赤い魚がいた。
『ご気分は、いかがですか?』
その声は彼女――鳥井オーナーのようだった。
ん? ここは水中で、僕は?‥‥魚?
そういえば、腕も足も無かった。
僕は、どうやら一匹の魚に変身してしまったようだ。
つまり、その赤い魚も、彼女が変身した姿だったのだ。
僕は赤い魚に近付き、
『いったい、どういう事ですか?』
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