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ある日の夜。彼が携帯を握りしめたまま寝落ちしていた時。
何となしに見てしまった画面。
それは彼ともう一人男の子が並んで写ってる写真だったんだけど・・
その子が僕によく似ていたんだ。猫っぽい顔立ちに柔らかい髪質。
髪の色も服装も、僕と全部同じ。
いや、僕があっちに寄せたという方が正しかったが。
でもたったひとつ違いはあった。明らかに写真の子の方が、僕よりずっとずっと美形だったってこと・・。
並んで写る彼の嬉しそうな顔といったら。こんな顔、見たことなかった。
直感した。僕はこの子の代わりなんだって。
不可解な一目惚れの謎と、服装や持ち物の指定の謎が、悲しく解けた瞬間だった。
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