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たぶん、こんな約束に意味は無いことを壱琉は知っている。チカの持つ魅力は、無限。これから先、数多の人間を惹きつけ続けるに違いないのだから。ただ——。
「俺が、好きか?」
「うんっ、もっちろん! だーいすき! ずっとずっと、大好きだよっ!」
たった一人、彼が溺愛する天使が全世界に見つかってしまう前に、このやり取りを繰り返していく。
互いだけが唯一の存在。壱琉にはチカ、チカには壱琉しかいないと幾度も繰り返すことで、チカの成長を待つ期間の心の拠り所とするのだ。
——頑張れ、俺。折れるな、壱琉! 生殺し我慢大会、あと十年っ!
−Fin−
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