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 拝啓 マリエル様  先日は四葉のクローバーを送ってくださり、ありがとうございました。  そちらには四葉のクローバーがこんなにもたくさん生えているのでしょうか。  王都ではめったに見つからないことからラッキーアイテムとして扱われているんですよ。  わたくしも早速、お母様を通して職人に依頼しまして小さな額に入れて飾ったり、(しおり)にしてもらいましたの。  その栞を1枚同封いたしますね。  マリエル様にも幸運が訪れますように。  栞が折れないよう厳重にくるみましたので、今回のお手紙が分厚くなってしまったことをご容赦くださいませ。  ライラより 「くっ……」  ライラ様からの手紙を読み終えたマリエル様が眉間にしわを寄せて胸を押さえた。 「大丈夫ですか?」  顔を覗き込みながら一応確認してみる。 「大丈夫か大丈夫じゃないかと言ったら、大丈夫ではない。死ぬかもしれない。ライラ嬢の可愛らしい手紙が俺の胸を突き刺して……」  心の中で「はいはい」と返事をする。  あなたの胸板は分厚いので可愛らしい文字がチクチク攻撃してきたところで、くすぐったいだけですよね。  そこからは無表情でマリエル様の言葉を右から左へ聞き流す。  こんなにペラペラ喋れるのなら体調に問題はないだろう。  
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