がめんちょろ

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 僕は諦めが悪いんだ。  追放された半端者が才能を開花させ無双する異世界物語が流行っているらしい。ダサい模倣の法則が罷り通る世の中だから僕の苦境もチャンスなのかもしれない。  僕の職業は「猛獣使い(ビーストテイマー)」だった。敵のモンスターを手懐けて仲間にして攻撃させるのが特技(スキル)だった。  あれはオンラインゲームの中での馬鹿げた話だから僕の語りにファンタジーを期待されても困る。けれど現実で本物の猛獣たちと出逢うなんて思いもしなかったんだ......。  ゲーム実況系YouTuberとして多くの登録者数を持っていた当時の僕のアカウント名は割と知られていて、そのおかげで冒険者ギルドで、別の配信者が率いるイケてる勇者パーティーに誘われたんだ。  冒険の中盤までは僕の猛獣使いの技は戦闘で無双した。しかし後半は高レベル敵モンスターを従わせる事が困難で、それよりも仲間のダメージ回復を優先した結果パーティーは何度も全滅し、全が僕の責任で咎められた。それでも僕は自分のチャンネルの利益で課金して皆を支え続けた。動画編集や収益化の手法も惜しみなく教えた。オンラインで繋がる仲間だけが心の支えだったからだ。  
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