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…………
あれ?
気がつくと、私は空をダイブしていた。
どこかの旅人風の衣装を身に付けている。
空を飛んでいることに一瞬怖くなったんだけど、右手を繋いでくれているユウカの左手の温もりを感じてからは、全然怖さはなくなっていた。
そんなユウカは、身体のラインを際立たせるような水色の防具を胸と腰につけており、さらに鞘に収まっている剣を左腰にかけていた。靴は膝下まである編み込みの白ブーツだ。
さすがユウカ!どんな時でも美人!
そのうちに、すっごく大きなトリさんが近づいてきて、私たちのすぐ側を雄大に舞っていたから、ついつい「かわいいね!」
って言ったんだ
そしたら、
「飛龍にかわいいとは、さすがリンコね。」
なんて事を言うユウカだった。
てか、飛龍なんだ。
飛龍が私たちにバイバイと言うように「カォッ!カォッ!」と鳴いてから、さらに上空へと羽ばたいたのだけど、その際に気流が乱れたから、私はバランスを崩して、ユウカの手を離してしまった。
ユウカの風になびく長い髪の毛と、両手があっという間に遠くなっていく。
!!
そのとたん、私は地面に向けて急降下!!
これ、このままじゃ死んじゃうよね……。
そう思ってきゅっと目を瞑っていた。
目を閉じていればきっと大丈夫だよね!
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