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ユウカ~。
これって、きっと助けてくれたんだからさ、私がどんくさいのが原因なのであって、私的には感謝するところなんだけど~。
そう思って、
「ちょっとユウカ、それ言いすぎ……」
私の言葉を遮って、
「リンコ!あんたは黙ってて!
これはとっても大切なことなの!」
そう言って、さらにプンプンしてる。
ユウカは私にはベタベタして、人目をはばからずにハグしてくるのに、他の人がそうするとすごく怒るんだよね。
以前に、レイカちゃんが私をからかったときもそうだった。
「おいおい!
僕はこの子を飛翔魔法で助けたんだよ。
着地したときに怪我しても困るでしょ!
だからこうやって……」
騎士はそう言ったのだけど、それさえも途中で遮って、
「あんた!
それが図々しいって言うのよ!
リンコは私のなんだからねっ!!
私が認めた男以外は、そんなことは許さないの!
絶対にダメなの!
わかってんの?」
さすがの言い分に、騎士もムカついているようで、
「おいおい!
なんなんだよ!
助けただけだろ?」
と言ったのだけど、
「とかなんとか言って、いつまでそうしてるのよ!
いい加減に離しなさいよ!」
ユウカはそう言って、私を騎士の腕からもぎ取った。
そうして、私を一通りよしよしと撫でまわしてから、ぎゅっとハグして、何故か安心したようにフゥとため息をついた。
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