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ヒナタケーキ屋に2
なんやかんやで、ヒナタの仕事っぷりも並みになってきた。
ケーキを配達し終えた三木谷夫妻とアオイが戻ってきた。
「今度からヒナタにも配達行ってもらうから」とアオイは告げた。
続けざまに三木谷リンコがヒナタにつぶやく。
「仕事も一通り覚えたし、免許皆伝ってとこね。きっといい経験になるよ」
いい経験!なんと良い言葉だろう。きっとこの場所なら無理強いされず自分の意志でしゃんと生きられるかもしれない。
素直に感動するヒナタにさらにソウイチさんがギフトを手渡す。
それは上等なパレットナイフだった。
パレットナイフはケーキのクリームを塗ったりするものでケーキ屋には欠かせない仕事道具だ。
「本当は自分に合った道具を使うのが職人ってもんだが、もし手に合わなかったら飾っておくだけでいいから、記念にもらってよ」
「わあ、ありがとうございます
明日から始まる日々はきっと楽しいだろう。
ヒナタは極楽気分で帰路についた。
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