序章

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 「もうすぐ誕生日か……自分自身の」 ヒナタは携帯ゲーム機の画面をぼんやり見ながらつぶやいた。  「君、もうすぐお誕生日だね」と画面の中で犬みたいな顔の二頭身ゲームのキャラが言っている。  ヒナタはここ半年ほどこのゲームにハマっている。ゲームのなかで自分ごのみの村を開拓するのだ。村の名前はヒナタ村。こつこつと村の産業を起こし犬や熊みたいな顔をした住人を増やしていった。最初はただの空き地だった場所がいまはにぎやかになりつつある。  また、ゲーム機に登録された誕生日の日になればゲームのなかでお誕生日イベントがあるという。お誕生日イベントなればボーナスアイテムももらえると言う。  とりあえずヒナタはその日まではしゃんと生きることにした。 dc68165d-9266-4c1b-9350-dafff50604c4
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