2#捨てられた森で轟く銃声

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 森林の中のネザーランドドワーフウサギのなのは、今置かれている立場を薄々と感じ取った。  「・・・あれ?わたしを飼っていた飼い主は・・・????」  何時まで経っても、あかりを飼っていた飼い主が戻ってこない。  「あのぉ・・・飼い主さん。何処に行ったんでしょうか?  飼い主さん、飼い主さん、返事してくれませんか?  わたしの長い耳が、飼い主さんの声の返事の声を聞き逃しませんからねぇ!!」  ネザーランドドワーフウサギのなのは、森じゅうを走り回った。   「飼い主さーーーん!!飼い主さーーーん!!飼い主さんやーーーーい!!  ここにいるよーーー!!わたしはここにいるよーーーー!!  返事してぇーーーー!!」    ダーーーーーーーーーン!!  「あひゃっ!!」  突然、長い耳をつんさぐような凄まじい銃声にあかりは驚いて跳び跳ねた。  肝を潰したなのは、慌ててピョンピョンピョンピョンと大急ぎで走った。  ダーーーーーーーーーン!!  ダーーーーーーーーーン!!  ダーーーーーーーーーン!!  ダーーーーーーーーーン!!  ネザーランドドワーフウサギのなのは小柄の体を弾ませるように、激しい銃声が聞こえなくなる方向を探して駆けずり回った。  ぬっ・・・  「ん?き、君は誰だ!?」  ネザーランドドワーフウサギのなのは、目の前を塞ぐように立ちすくむ1匹のシカを見つけて話しかけようとした。  ダーーーーーーーーーン!!  突然銃声が轟いたと思うと、その場にいたシカはバッタリと倒れ、どす黒い血の海が流れてた。  ネザーランドドワーフウサギのなのは、血の気がひいた。  「い、いったい何が起こったの・・・?!」  ダーーーーーーーーーン!!  ダーーーーーーーーーン!!  ダーーーーーーーーーン!!  ダーーーーーーーーーン!!  銃声がひっきりなしに森じゅうに轟きわたったとたん森の地面に地響きが起こり、パニックになった動物達や鳥達が一斉に逃げ惑って雪崩のように向かってきた。  ぎゃー!!ぎゃー!!ぴーぴー!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!がぉーーー!!がぉーーー!!こーーーっ!!こーーーっ!!けーん!!けーん!!けーん!!けーん!!ぎゃー!!ぎゃー!!ぴーぴー!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!きゃっ!!がぉーーー!!がぉーーー!!こーーーっ!!こーーーっ!!けーん!!けーん!!けーん!!けーん!!  「逃げろーーーーー!!」  「助けてぇーーーーー!!」  「人間に撃たれるーーーー!!」  「まだ死にたくねぇーーーーー!!」  「な、何なの?!ねぇーーーーー!!みんな!!何なの?!」  訳の解らないネザーランドドワーフウナギのなのは、気が狂ったように逃げ惑う動物達に必死に話しかけようも、誰も聞く耳を持たなかった。    がんっ!!  突然、なのに誰かがぶつかってきた。  「何?君?!逃げないの?!」  ぶつかってきたのは、小さなネザーランドドワーフウナギのなのより遥かに図体の大きいノウサギだった。  「あ、あの・・・あの・・・」  「いいわ!!ここで人間に銃で撃たれて死んでも知らないから!!」  大きなノウサギは、言葉の詰まったネザーランドドワーフウサギのなのにそつ言い残すと、大きなストライドで跳び跳ねて森の向こうて猛スピードで走り去った。  「い、いったい・・・どうなってるの?!」
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