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十一月二日 ユリオプスデージー(ユリオプスデージー )
拝啓
お誕生日おめでとう
ゆるやかな南国の波
リスボンの街並み
音楽は哀愁を帯びて、広げたマッ
プの上を撫ぜて行く。
ステージではポルトガル民謡のファドが
デスティニ
ー(運命)を奏でる。
人生はファドの流れの様。最後は敬虔にジェロ
ーニモス修道院で共に神に召されたい。
敬具
十一月二日、
僕はその手紙に封をして机の中へとしまった。
ユリオプスデージーユリオプスデージー
明るい愛で照らしておくれ
了
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