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十一月三十日 カスミソウ(霞草)
拝啓
お誕生日おめでとう
可愛いね、と告げると
すいっと目を横に逸らす。
みつめると頬がぴんく色に染まっている。
そんな君をどうして愛さずにいられよう。
麗しいというにはまだ早い君。若葉の君よ。
敬具
十一月三十日、
僕はその手紙に封をして机の中へとしまった。
花束に添えられている霞草僕のお姫様はそんな君
了
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