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ーゾサンの家でニワンとペンペが飾り付けをしている。
ペンペ:ねーねー、このお花?はここでいい?
ニワン:なんでペンペは同じ色の花を並べるんだよ?別な色を並べた方が綺麗だろ?
ペンペ:あ、そっかぁ!ニワンはいつも賢いなぁ。じゃあ、黄色の隣だから……。
ーキッチンで何かしていたゾサンが2人に声を掛ける
ゾサン:ちょっと!飾り付けに2人もいらないだろ?こっちに1人手を貸してよー!
ニワン:ん?さっきからゾサンはなにしてるんだ?
ゾサン:パーティーの準備に決まってるだろ!今更なに言ってるんだよ!
ペンペ:ね、ね!なんか良い匂いがするよね?ゾサン、何か作ってるの?
ゾサン:うん、なんたって今日はテテぽんをお祝いするパーティーだからね!美味しいお菓子をたくさん作っておもてなししないと!
ペンペ:ジュルリ(よだれ)
ニワン:なんでそこでペンペが食い意地出すんだよぉ!?
ペンペ:あっ、つい……。ごめんね、えへへ。
ー約束の時間の2時間前に関わらず、テテぽんがやってくる。
テテぽん:チラッ。
ーテテぽんが少しだけ玄関を開けて覗くと秒でばれる。
ペンペ:うわぁ!なんでもう来てるんだよ!?まだ時間じゃないだろぉ!?
テテぽん:え、あ、その、あの……。なんかボクのお祝いしてくれるって言うから、嬉しくてつい……。
ニワン:「つい」じゃないんだよぉ!まだ準備してる最中なんだから困るって!
テテぽん:ご、ごめんね?だけどさ……今日は何のお祝いなの?
ゾサン:え?お祝いに理由なんている?
テテぽん:は?
ペンペ:は?
ニワン:は?
ゾサン:ボクはテテぽんが元気で毎日楽しくしてればそれだけでいいなーって思って。そんな日が送れてるのってめっちゃ幸せじゃん?それをお祝いしたかったんだよ!
ニワン:な、なるほど……。
ペンペ:なるほど……。知らんけど。
ニワン:ペンペはお菓子が食べられれば良いだけだろ!
ペンペ:てへっ、バレたかぁ!(笑)
テテぽん:ボクが……毎日楽しくしてれば……。ありがとう、ありがとう、みんな!(感涙)
N:準備は一休み。ゾサンがミントティーを淹れ、みんなはお話を始めます。
テテぽん:あのさ?ボクのことをお祝い?してくれるのも嬉しいけど……ボクはみんなも元気で楽しくしてくれてるのは嬉しいよ?だから……。
ペンペ:だから?
テテぽん:今日は「みんな元気で良い日だね!」のお祝いの日にしようよ!
ニワン:なんだそりゃ……。
ゾサン:いいね、いいね!「何でもない日をお祝い」するんだね!
ニワン:それって祝う意味あるのか……?
ペンペ:もう、ニワンのばか!一々うるさいなぁ!みんなで集まって楽しくおしゃべりして、美味しいお菓子が食べられたらそれでいいじゃん!
ニワン:ペンペは最後だけが目的な気が……。
ーペンペ、黙ってニワンにパンチ
ニワン:ぐはっ……。
テテぽん:ぺ、ペンペ……。暴力は良くないよ?せっかく楽しい「何でもない日」が「流血の日」になっちゃうでしょ?
ペンペ:あ、そっかぁ!ごめんごめん!てへっ!(笑)
ニワン:(鼻血をおさえながらぼそっと)「てへっ!」じゃないのよ……。
ゾサン:じゃあさ?もう飾り付けはしなくて良くない?「何でもない日」なんだから。
ペンペ:そうだね!ボク、ちょっと面倒に……
ニワン:なんだって?
ペンペ:な、なんでもないです……。(しょんぼり)
テテぽん:も、揉めないでよ!元々はボクのお祝いしてくれるはずだったんでしょ?
ゾサン:そ、そうだよ!二人ともそんなにカリカリしないで!
ニワン:あ、ああ……ごめんね……。
ペンペ:ごめんなさい……。
ゾサン:あ、謝らなくてもいいよぉ!
―間―
ゾサン:ふー。さて、一服もしたしそろそろお菓子作りに入らない?
ペンペ:わー!やるやる!なに作るの?
テテぽん:わくわく!
ニワン:……ボク、お菓子作ったこと無いんだよなぁ……。
ゾサン:大丈夫だよぉ!そんなに難しい物作らないから!
ペンペ:ボクあるよ!材料何があるの?
ゾサン:えーと、基本はこむぎこ?でしょー?あとは……リンゴと、洋梨と……。
テテぽん:え、ええぇっ!?
ニワン:どうした?テテぽん?
テテぽん:ボク……果物……食べられないよ……。アレルギーで……。
ー一拍の間
三人:えーーーっ!?(声を揃えて)
ニワン:……マジか……。
ペンペ:季節の果物のお菓子、全滅なの……?
テテぽん:う、うん……。ごめんね……
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