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「ええ尻じゃないかの。おまえさん、ひとりもんかいの?」
「……」
「わしが貰うたろ。こんなところで働いとらんと、わしのうちに来んかの。なあ」
わたしは今、何者になるのかの正解がわからず、返事ができずにいた。
「あの、でも……」
「わしのところに来れば、ここよりはマシなもん食わせられるし、もうちょっとええきもの、着せてやる」
「……」
「ええ尻やな。子沢山、ええなあ。たくさん産めそうや」
「……」
「おまえさんはわしと暮らすんがええ。返事は今度、逢うた時にな」
これはもしかしたら、わたしの知らない夫の母だろうか……。
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