第十七章 理樹さん愛しています

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「そうですよ、東條亜紀さんです、いつもご一緒の方がご主人様ですよね、毎日一緒で羨ましいです」 東條さんが私の旦那様?私、東條さんの妻なの? 「こちらですよ、もしトイレ行きたい時はナースコールしてくださいね」 「ありがとうございました」 そして、部屋の入り口には、確かの東條亜紀と記されていた。 自分の指を確認した。 指輪していない。 東條さんも指輪していなかった。 思い出せない、東條さんとの事。 その時、東條さんが病室に現れた。 「亜紀、おはよう」 「おはようございます」 「どうした、変な顔しちゃって」 私は東條さんにいっぱい確かめたい事があった。 「今、トイレ行ったら、帰り部屋がわからなくなったんです」 「そうか、それでどうしたんだ」 「看護師さんが連れてきてくれました」 「良かったな」 「私は本当に東條さんの妻なんですか」 「ああ、そうだよ」
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