友達ごっこはやめた

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 私は一人になりたくない。みんなと同じでいたい。一人蚊帳の外は嫌。特に三人グループはいろいろと難しい。中学の時も三人グループで、自分が会話に入れないことが多々あって、みんなといても疎外感を感じることが多かった。高校ではそんな思いはしたくないと思って、自分なりにみんなと話を合わせようと努力してきたつもりだ。 「今朝、お昼買いにコンビニ行ったら、拓海くんが表紙の雑誌があって!」 「うわ! マジで!」 「最後の一冊だったから、即買い!」    カバンの中から、その雑誌を取り出して得意げなよこ。   「マジでこの拓海くんサイコーじゃん!」    キャピキャピとはこのような状況を言うんだなと、よことやまを見てそう思った。   「見て! うめ、どうよ!」    満面の笑みで私に雑誌を向けるよこ。   「うん、かっこいい!」 「だよね〜。この笑顔で一日頑張れる!」  毎日こんな繰り返し。  拓海くんも別に嫌いじゃないよ。二人ほど興味はないだけで。よことやまは私と友達だから一緒にいる。ちゃんと「うめは?」って話を振ってくれる。友達だからだよね。  でも、拓海くんの好きなところを聞かれても困る。吹奏楽部の話をされても、私は入っていけない。私が好きなアニメの話をしても「よく分からない」と言って、二人はつまらなさそうなんだよね。私の話が終わると、また拓海くんの話が始まる……。
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