第1話

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第1話

 祖国を離れ、この国で10年間過ごしたコウジは、ある日麻薬密売と詐欺がバレてしまい、裁判にかけられていた。 「被告人、コウジ・イワモトを懲役20年に処する。収容先はインヘルドーム州立刑務所とする。」  コウジはバスに揺られ、刑務所の庭にたどり着いた。金網が張られているバスの窓から刑務所の敷地内を見渡してみる。夥しい数の監視カメラだ。きっと中にもたくさんあるのだろう。バスが入る玄関は電子制御だった。警備が厳重で、プライバシーもないのがよくわかる。機械を相手に仕事をしていたコウジはこの刑務所が機械に頼り監視を行う気持ちがよく理解できた。
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