あなた色に染まりたくて

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 孝之と通話を終えた。  明日一番の新幹線で帰って来ると言う。志保はノンアルコールビールを飲み干した。 「上司に叱られたよ。自分を理解してくれる上等の彼女に何の不満があるのかって。その言葉で目が覚めた。ようやく気づいたんだ。志保は最高の伴侶なんだって」  あまりにも予想外の展開についていけない自分がいる。だが、抱えていた不安や疑問も解決して、今、幸せなのは間違いない。 「私は身も心も孝之に染まったのね」  志保は目立ち始めた腹部を見てそっと撫でた。そして、心の底から安堵してニッコリ笑った。 END
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