告白

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「ごめん。夢人くんとは付き合えない。君は誠実だし勇気もある。実際いい奴だと思うよ。僕と勇介の関係も笑ったりしないし、その上で必要なことだけ伝えたくれた。だから僕も誠実に答えるよ。夢人くんとは付き合えない。今の僕には大切にしたい時間があるんだ。それを疎かにして僕は誰かと付き合うなんて無理だ。……でもさ君とは仲良くなれると思うんだ。友達じゃ……駄目かな?」  夢人はうんうんと頷いて微笑んで見せる。 「だと思ったよ。うん。友達になってくれるかな? 勇介くんも」 「なんで俺が……」 「はい勇介、スタンドアップ! そして握手!」  勇也に促されるままに俺は立ち上がり、夢人と握手をする。 「勇介くんはズルいよね。もう独り占めさせないから」  夢人の言葉に俺の目は泳ぐ。 「そんなつもりは……」 「じゃみんなで一緒に帰ろうか」  勇也は勇也で平気な顔で笑う。 「勇也くんの大切な時間だもんね」 「ふふふ」  夢人と勇也が笑う。 「大切な時間って何だ?」 「鈍い勇介は知らなくていいんだよ」  先を歩く勇也と夢人。俺も鞄を手にあとをついていく。 何かよく分からないが、とりあえずは安心していいようだ。いつかは必ず気持ちを伝えなければ誰かに奪われるかも知れない。そんな恐怖に襲われた一日だった。
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