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『悠くんのラーメン大好きはそこから始まったんやな!』  それからトークは進み、イギリスから日本へ戻って来た事、日本語を一生懸命勉強した事、記憶を頼りにお店を探した事、久しぶりに会った女の子が可愛く成長していた事、接客する姿を見て好感を持った事、好かれる為に綺麗に食事が出来るように練習した事──。  店名や場所は言わなかったものの、咲良はその話の内容の一部に思いっきり身に覚えがあった。 「まさか、カイン……?」  咲良が聞いていた名前は悠のミドルネームだったらしく、名前を覚えていた咲良にメガネ君──九ノ瀬 悠はとても嬉しそうに微笑んだ。 「あーあ、バレちゃったか。でも今日でメニュー制覇出来たし、ちょうど良かった」  咲良が悠の言葉にはてなマークを浮かべていると、テレビからその答えが聞こえてきた。 『俺、そのお店のメニューを全部制覇したらその子に告白しようと決めているんです』  悠のカミングアウトに、テレビからは観客の絶叫が聞こえてくる。 「この一年、本当に長かったけど、やっと言える……」  驚く咲良に、悠は眼鏡を外すと、とても綺麗な笑顔を浮かべて告白した。 「──咲良さん、好きです。僕と付き合って下さい」
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