〇〇解禁!

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〇〇解禁!

「私が言いたいことはわかるわね、お前達」 「はい……」 「すみませんでした……」  母の目の前には、正座する二人の息子。彼等は同じ中学校に通う一年生と二年生なわけだが――先日、中間テストで壊滅的な点数を取ってしまったのだった。  で、現在説教中。  二人はしょんぼり反省中。 「ごめんなさい、お母さん。次の期末テストでは、必ず挽回しますんで」  土下座せんばかりの二人。でも、母の怒りはそんな言葉では収まらない。  彼等が酷い点数を取った理由など明白だからである。それは。 「信じられないわ。どうせ、また勉強サボるに決まってる」  母は冷たい目で言い放った。 「期末でちゃんと挽回するまで……二人とも、奥の部屋に立ち入り禁止」 「そ、そんなああああ!」  息子二人の、悲痛な叫び声が響き渡った。
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