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見つけた運命の人
好きだと伝えられた日から、僕たちは恋人同士となった。
初めてのキスは僕にとって、最高の思い出。
君と両思いになれた日――そして、恋人になれた日。
あの日は、君のマンションへ行って、二人でぐっすりと眠った。
君の腕に包まれながら、君の鼓動が伝わってくる。
優しく微笑む顔が、僕の胸をキュンとさせる。
全てが僕を幸せな気持ちにさせてくれた。
だから、君になら僕の全部を捧げてもいいと思えるんだ。
「ねえ、泰智?」
「なに?」
「俺はね、今までこんなに他人のことを愛せる日が来るなんて思ってなかった。だけど、俺にとって泰智は家族と同じくらい大切な人だよ」
「伊織……」
伊織は家族をとても大切にしている。
どんなことがあっても、家族のことを最優先に考えている。
それはきっと、お父さんを早くに亡くしてお母さんが自分たちを必死で育ててくれたことに感謝しているからだ。
お母さんと弟の圭人君を、本当に愛してるんだと感じていた。
家族の話をする君は、いつも幸せそうで、見ていて僕も幸せな気持ちになれるから。
「泰智……愛してる」
「僕も……伊織を愛してる」
優しいキスが降ってくる――僕は、ゆっくりと瞳を閉じた。
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