8人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
ヤンデレ彼女
「ねぇ、何見てるの？」
頰を膨らませて不機嫌そうな声を出す少女。
俺の彼女、愛奈だ。
「まさか、他の女とライン
してるんじゃないでしょうね！」
俺のスマホを奪おうとする。
「違うよ、見てみる？」
「何これ」
アイナは画面を見つめる。
「結婚式場だよ」
その言葉にアイナは顔を真っ赤にさせる。
「け、結婚式場？」
「アイナ、俺と結婚してください」
俺は真っ直ぐにアイナを見つめた。
「嬉しい……」
アイナは感極まったように瞳を潤ませた。
「潤、大好き！死ぬまで離さないから！」
抱きついてくるアイナ。
……ふぅ、危ない危ない。
俺にはもう一人の彼女がいる。
その彼女と最近結婚の話題が出て、
結婚式場をスマホで下見していたのだ。
咄嗟に嘘をついたけど、この後どうしよう。
アイナは別れようと切り出すときっと
自殺するとか脅かしてくるだろう。
今までもアイナのヤンデレ具合がひどくて
別れようにも別れられなかった。
とりあえず、結婚の話は先延ばしにして、
先に本命彼女との結婚を先にしよう。
そして、アイナとは徐々に距離を置こう。
でも、アイナならストーカーになりかねないから
海外に夫婦で移住するか。
ヤンデレなアイナから俺は離れることにした。
最初のコメントを投稿しよう！