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真実の眼
「田村と紗由理のカップル、上手く行くと思う?」
半笑いで聞くと、えらくまじめに答えられた。
「ん〜、分かんないけど今は幸せそうだよ」
…?
「晶、目にゴミでも入った?」
「いや?なんでw」
「いや…、なんでもない」
一瞬、晶の目が潤んで見えた。気のせい…?
時は流れて、9月下旬。学校でウワサになる2日前に本人から1つの知らせを聞いた。
「あのブス!俺を振りやがった!キモチワリー!」
後ろでキーキーうるさいな…。どうやら、彼女の前で調子に乗りすぎたらしい。ケンカだの他の男子はどうだのって言っていたら、嫌われただと。これほど自分が悪い振られかたがあるものか。
「なー、晶もアイツが悪いって思うだろー?」
「いや。ぼくは田村くんが悪いと思うよ。」
驚いた。珍しく、晶は田村の意見にキッパリと反対した。田村のつまらんとばかりに拗ねている。
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