1話:モテ期到来?! 前編

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1話:モテ期到来?! 前編

 私、藤石想子(ふじいしそうこ)。20歳。  カレシいない歴:20年!  に、20年……うぅぅ……  でも私、モテない訳じゃないんです!!  強がりなんかじゃありませんよ。  いまだって何人もの男性から告白され、求婚だってされています  だたし……、 「ソーコ先生、大好き!」 「あ、あの……」 「ソーコ先生、ボクと結婚してください!」 「そんなこと、いきなり言われても……」 「ちょっと待てよ。ソーコ先生と結婚するのはこの俺だぞ!」 「いや俺だ!」 「俺だ!」 「俺だ!」 「俺だ!」 「俺だ!」 「俺だ!」 「俺だ!」  想子の周りには男たちが集まって来ていた。  男はみんな想子にベタ惚れだ。  だが男たちの身長は想子の腰よりも低い。  ここは想子が保育士として働く、ほうらい保育園。  都心から特急列車に揺られること30分のところにある星蹟桜ヶ丘という駅。その駅前商店を抜けて10分ほど歩いた、目の前に多摩川の土手を望む保育園だった。  想子の周りに集まっているのは、その保育園の園児たちだった。  そうなのだ。  想子はモテる!  ……ただし……  幼い子供に限り!
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