「その辺は気にしなくていい。ぶっちゃけ、徳永と勉強会を始めてからまったく遊んでねえんだよ。夏休みも家に籠る予定だし、このままだとさすがにきつい」
「きつい?」
「溜まるってこと」
「そ、そっか……」
あけすけな言葉を淡々と話す那珂川にどぎまぎながらも、必死で内容を咀嚼する。
要するに那珂川は遊び相手が欲しいということか。たまたま夏休みに一番多く会うのが蒼多で、蒼多はちょうど経験を積みたがっている。那珂川は決して蒼多に惹かれているというわけではなく、協力関係を結んでいる相手の方が後腐れもなく気楽、それくらいの感覚なのだろう。
理想の形ではないが、何もないよりはきっとマシだ。混乱うずまく頭の中で、ゆっくりと決意が固まっていく。
震える唇に、声を乗せた。
「俺男だけど、それでもいいの……?」
「どっちでもいけるから問題ない」
そう言うと、那珂川はふたたび蒼多の耳元に唇を寄せた。耳たぶを食まれて、上下の唇にやわく擦られる。
「あっ、やっ……」
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