第2章

9/12

12人が本棚に入れています
本棚に追加
/78ページ
同時刻。 悠二さんと家に帰ってきて… あ。説明しておきますね。 俺ら一緒に住んでます。 仕事場も一緒で家も一緒。 悠二さんが「四六時中も一緒だね!」 なんて喜んでましたよ。はい。 では。お話の方に戻ります。 帰ってきて… 何故だかショボーンってへこんでいて ソファに座り膝を抱え込む俺の恋人。 とりあえず隣に座ってやり、 向かい合わせになるように身体を 俺の方に向けてあげた。 「で?あんたは何へこんでるの?」 「べつに?なんもないもん!」 「なんもないならさ。 なんで顔見ないわけ? そんな明らかへこんでるわけ?」 「いいの。なんもないから。」 何を拗ねてるか分からないが、 大体の予想はつく。 膝の間に顔を埋め込んでる悠二さんの 顔を持ち上げて目線を俺に合わせるように 顔を固定してやる。 「なに?俺が達哉さん好きになるって 本当に思ってんの?」 「ええ!俺なんも言ってないじゃん! なんで珖ちゃん分かったの?」 「分かったの?じゃなくて。 あんたそん時からテンション下がってる。 いつもはバカみたいに騒いでるのに。」 「うっ!バカって言わないで…」 余程一人で考え込んでいたのだろう。 ウルっとした目で見つめられたその瞳から ポロリと一粒の涙が流れた。 バカだよ。本当に。 なんでそうやっていつも一人で 抱え込んでしまうのだろうか。 言えばいいのに。 「誰が好きなの?」とか。 「たっちゃんのところいくの?」とか。 まぁ聞かれたところで悠二さんが好きだし 達哉さんのところに行くわけでもないし。 ならば身体で教え込むだけ。 俺は一筋の涙をペロリと舐め上げ、 悠二さんの唇に自分のを重ね合わせ、 無我夢中に貪り尽くして 悠二さんの舌をトロトロに溶かしてやる。 「ふぁ…んっんっ…珖?」 「今から教えてやるよ。 俺が誰を好きか。 誰に反応して俺のが勃つのか。」 「え?待って!ここソファ! え?珖なんか怒ってんの?」 「うるさい。問答無用。 それに別に怒ってませんよ?」 そういってまた悠二さんの唇を 俺の舌で犯し続けてやった。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加