第3章

5/9

12人が本棚に入れています
本棚に追加
/78ページ
「ねぇ。悠二ちゃん! これはどうやんの?」 「んー?あ!それはね? これをこうやってこうやって… あれ?違う!え?どーやるんだっけ?」 「ちょ、悠二さん! コーヒー機壊さないでください! 違います!これはここにセットするんです!」 「おぉー!珖すげぇ!」 「さっすが珖ちゃん! 俺のマイスゥイートハニー!」 「うわ!このばか!抱きつくな! そして達哉さん。感心してないで このバカ店長をどうにかしてください!」 ここ喫茶店「遊楽」に働き始めて2週間。 まだまだ覚えること沢山で、 分からない時は一応店長の悠二ちゃんに 聞くけど、一緒になってパニクってしまうので いつも珖が助け出してくれる。 「なんで珖ちゃんそんなに冷たいの? 昨日はあんなに愛してくれたのに!」 「このバカ!//店でそういうこと言うな! ほら見ろ!達哉さん真っ赤に なっちゃったじゃないか! 達哉さん大丈夫?」 「あ…うん。ラブラブだなーって//」 「えー?たっちゃんとこの駿太くんだって こうやってしてくるでしょ?」 「まぁそうだけど…自分がされるより 人の見るのは恥ずかしいよ//」 「こら。 あんま達哉さんを虐めなさんな。 これを駿太くんが見てたら俺ら完全に 半殺し状態になるよ?」 「ひゃー!それは怖いね! よし!じゃあ開店するねー?」 珖と悠二ちゃんの2人のラブラブ振りを 目の前にするとなんだか照れてしまう。 だって珖ったら口は悪いのに 耳真っ赤にして照れてるしさ。 悠二ちゃんの発言ってどストレートなの。 もうね?照れちゃうよね。んふふ。 「え?達哉さん。何一人で 笑ってるんですか?怪しい。」 「あ!あれだよ!きっと駿太の事を 思い出してにやけちゃったんだよ! たっちゃんやらしー!あひゃひゃ!」 「わ!わ!からかわないで! ほら。開店するんでしょ? 今日も一日頑張ろうね?」 俺はそそくさと2人に背を向けて、 店内のテーブルの拭き掃除を始めた。 よし。今日も頑張っていつも頑張ってくれる しゅんのために何かプレゼントするぞ!
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加