第3章

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どーしよ。しゅんが俺の顔を穴が開くように ジィーっと見つめてくる…!! どーしよ…どーしよ… もうここまでかな…? でも…しゅんに隠し事をするのは ただでさえ一個あるのに… これ以上隠すのは辛いや…。 俺は意を決して俯いていた顔を上げて しゅんの顔を見つめた。 「あ…あのね?」 「うん。」 「怒んないで?って怒られるかな…?」 「落ち着いて?」 「うん…あのね?しゅんにプレゼント 買いたいなーって思っててね?」 「ん?プレゼント…?」 「そう…ほら。いつも俺の世話ばっかり してくれるだろ?そのお礼で…」 「ん?どういうこと?」 「俺…俺ね?こっそりね… しゅんに内緒にしてね…? 悠二ちゃんとこの遊楽で 働かせてもらってるの!!」 「は?」 「ごめんなさい!」 俺はガバっと頭を下げて腰を折り曲げて しゅんに謝る体勢をとった。 そうしたらしゅんが俺の肩に手を上げてきて、 顔を上げるように仕向けてきてから 「とりあえず…頭は下げなくていいから! それっていつから?」 「んっと…2週間前かな?」 「なんでそれを黙ってたの?」 「許してもらえないって思って… でもこのまま全てをしゅんにしてもらうのって なんか俺のプライドが許さなくて… でも…ジュマは現金とかは受け取って くれなさそうだから… だから…プレゼントなら受け取って くれるかなーって思ってて… だから…その…」 「あー!達哉泣かなくていいから! 分かった!分かったから… まぁ黙っててやってたのはあれだけど… そりゃ達哉だって男でプライドだってあるし、 俺が休みの日以外ずっと部屋に 居るのもキツイよな? まぁゆうらならバカップルしか居ないし 珖とかなら助けてくれるだろ? だからもういいぞ?な? その…プレゼント楽しみに待ってるから。」 そう言ってポンポンと頭を撫でてきて ギュっと抱き締めてくれるから 俺もぎゅーっと抱きしめ返した。 涙が流れた後を指で拭ってくれて 「よし。じゃあ飯食うか!」 って笑ってくれる俺の愛おしい彼氏に 「うん!食べよ!しゅんの手料理!」 俺は満面の笑みで答えた。
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